3000人で大反戦デモ 労働者の力こそ歴史動かす


●実力行動・ストライキで社会を変えよう

 11 月3 日、全国労働者総決起集会が東京・日比谷野外音楽堂で開かれた。3000人が結集し、日米政府による中国侵略戦争を阻止し、階級的労働運動をよみがえらせる闘いの火柱を上げた。

 先の総選挙が示したものは、自民党に対する根底的な怒りだ。自民党は、戦争に国力の一切を集中するため増税をおこない、物価高騰を放置して人々を生活苦にたたき込んでいる。だが議会内では、国民民主党や立憲民主党や維新、さらには日本共産党がこれと真正面から闘わず、自民党同様に中国への排外主義をあおり、戦争翼賛に転落している。この裏切りが石破政権の存続を支えている。

 この我慢ならない現実を生み出した元凶のひとつが、労働組合のナショナルセンターである連合の存在だ。ここまで労働者の生活が厳しく、戦争に向かう政治の流れが明らかな状況でも、ストライキ一つ実行せず、資本家・権力者との一切の闘いを放棄している。さらに、軍需産業にこびへつらうことで「賃上げ」を望むほどにまで腐敗している。

 11・3労働者集会は、沖縄・琉球弧を「捨て石」としておこなわれる中国侵略戦争を絶対に阻止し、集会を呼びかけた3労組への組織破壊攻撃を粉砕し、戦争反対の砦(とりで)として階級的労働運動をよみがえらせる固い決意を共有した。私たちは戦争で殺されることも、職場で殺されることも拒否する。戦争を止め、社会を根本から変えるための闘いにともに立ち上がろう。集会の発言の一部を抜粋・掲載します。


国鉄千葉動力車労働組合
関道利・委員長

 今回の選挙では、本当に重要なことは争点にされませんでした。「国を守れ」という愛国主義と排外主義の下、戦争に突き進んでいく攻撃との対決こそ、本来「最大の争点」です。

 戦争に動員されるのが労働者なら、戦争を止める力があるのも労働者です。しかし、日本最大の労働組合のナショナルセンターである連合は、排外主義に加担し、中国への侵略戦争も推進する勢力になっています。

 労働組合は団結と権利の拠り所であると同時に、反戦の砦です。自国政府の戦争政策と闘い、労働者同士が殺し合うのではなく国境を超えて団結し、絶対に戦争を阻止することは、労働組合の「最も重要な任務」です。

 ところが、連合は自国の軍拡や軍事演習などの戦争行為に対して「反対」と言わず、闘いを組織しようとしません。それは日本の労働者の意識に大きく影響をおよぼしています。連合会長の芳野は、「ストの多いアメリカと違って、日本は労使一体で企業を発展させる」「企業が発展しなければ労働条件は改善しない」などと語っています。

 しかも、政府と財界が一体になって、軍需産業を「防衛力そのもの」と言って莫大な金が投じられる情勢です。「企業を発展させて賃上げを」とだけ言えば、戦争への加担、労働者を戦争に動員していく事と同じです。

 労働者・労働組合はこれでいいのか。労働者と資本家は「水と油」の関係です。そして、社会の主人公は労働者です。私たちの手で連合を乗り越える労働運動、階級的労働運動を作り上げていくことが絶対に必要です。

 関西生コン支部には当たり前の労働運動を犯罪にでっち上げて、次々に逮捕・起訴していくという戦後最大の労組弾圧がかけられています。港合同には民事再生を利用した役員の選別解雇・労働組合潰しの攻撃がかけられています。そして、私たちの職場のJRでは、労働法制の歴史的な改悪、全労働者への攻撃のモデルとして「労組なき社会」化攻撃がかけられています。

 関生支部は画期的な産別労働運動を作り出し、港合同は倒産攻撃にうちかってきた労働組合だからこその攻撃です。こんな闘いはもう許さないという国策との対決、戦時下の労働組合潰しとの対決です。これは「戦争を止め、社会を変える」大きな闘いです。すべての仲間の力を結集し、この闘いに必ず勝利しなければなりません。

 そして、絶対に戦争を阻止するために街頭で実力で闘い、職場からストライキを組織し、階級的労働運動を何としても再生させましょう。本日はその闘いの新しい出発にしたいと思います。ともに闘いましょう。ありがとうございました。


全日本学生自治会総連合
矢嶋尋・委員長

 全国労働者総決起集会にあつまられた皆さん、こんにちは。新しく全学連委員長に選出された矢嶋です。

 この約3年あまり、わたしたちは大衆的実力闘争をよみがえらせることに意識的に力を入れてきました。そしてついに今年5月には、沖縄・辺野古座り込みで実際に土砂搬入を止めました。そして8月6日の広島では、広島市当局と機動隊による集会禁止を徹夜の座り込みで粉砕して、原爆ドーム前での集会を実力で勝ち取りました。

 この実力の闘いのなかで、新入生をはじめとして新たな仲間が次々と人生をかけて私たちの隊列に加わっています。

 この新体制のもとで、10・7パレスチナ蜂起1カ年闘争、そして横須賀をはじめとする各地の反基地闘争で、機動隊と激突する内乱的な闘いを波状的に打ち抜いています。

 国家や警察は万能ではありません。社会の99 パーセントであるわたしたち民衆が団結すれば、必ず戦争を止めることができます。私たち青年世代にとって、戦争を止めて資本主義を終わらせない限り、人生や未来に一切の希望はありません。今日、この集会にはそのことを確信した仲間が昨年よりずっと多く参加しています。全学連はこの隊列をさらに拡大させ、最後の勝利まで最先頭で闘います。

 今の野党に代わるすべての労働者民衆の新しい選択肢になるように私たちの力を発展させていかなくてはなりません。そのために、ここに集まった一人ひとりの皆さんに呼びかけます。今こそ中国侵略戦争阻止の新たな安保・沖縄闘争をこの首都東京に巨大につくりそう! 社会を変える主体としてともに闘いましょう!


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