11・3労働者集会に結集したすべての皆さんへ


全学連新執行部から訴えます

 11・3全国労働者総決起集会に結集したすべての仲間のみなさんに、全学連から訴えます。本日の集会・デモを、米日帝国主義の中国侵略戦争を阻止する大反戦闘争として闘いぬこう。そして本集会を新たな出発点に、<日米安保=戦争同盟粉砕!沖縄を戦場にするな!>の闘いに総決起しよう。

全学連大会で闘う団結をうち固める(9月12~13、都内)

本当の闘いはこれから!

 10 月27 日に投開票が行われた衆院総選挙で自民党が大敗、与党は大幅に議席を減らし過半数割れとなった。首相・石破は現職閣僚など「大物議員」が次々と落選したことに「痛恨の極み」(28日記者会見)とコメント。選挙直後の内閣支持率は32.1%で石破政権発足直後から18.6 ポイント下落(共同通信)するなど、日帝支配階級は大打撃を受けている。

 労働者民衆が低賃金・生活苦に追い込まれる一方で自らは「裏金」をつくり、統一教会など極右カルトとも結びつきながら大軍拡に突き進む自民党政治に対し、全人民の怒りが爆発したのだ。9月総裁選で「党の刷新」をアピールして民衆の怒りをかわし、クーデター的に選挙を行うという石破ら支配階級のねらいは粉々に打ち砕かれた!

 今回の選挙で、立憲民主党や日本共産党など野党は「政治とカネ」を最大の焦点に設定した。だが我々が問題にしなければならないのは、その裏金を使って自民党がやってきた「政治の中身」だ。

 その中身とは、中国侵略戦争に向けて日米安保同盟を大転換し、自衛隊を米軍と一体の侵略軍隊にする大軍拡の政治である。8月に打倒された前首相・岸田は何をやってきたのか。敵基地攻撃能力保有と軍事費倍増を明記した「安保3文書改定」、G7の核を「抑止力」として肯定した広島サミット、武器輸出解禁、「日米同盟は前例のない高みに達した」と宣言した日米首脳会談、在日米軍の前線司令部設置と「拡大抑止」の閣僚級協議に踏み切った日米2プラス2。中国侵略戦争への突進こそ、自民党政権の「基軸政策」ではないか!

 しかし、今回の選挙で「戦争反対」を争点に押し上げる者は誰もいなかった。ウクライナでの戦争が泥沼化し、パレスチナ・ガザで4万人が虐殺され、沖縄・琉球弧の島々がミサイル基地にされようとしている。私たちの目の前で三度の世界戦争が現実となっているにもかかわらず、自国政府の戦争政策と真っ向から闘う政党は一つもない。とりわけ「野党第一党」として大幅に議席を伸ばした立憲民主党は、自民党と競って「日米同盟こそが外交・安全保障の基軸」(新代表・野田)と叫び、武器輸出法案にも賛成している。日本共産党も新首相指名選挙で立民・野田に投票する意向を示すなど、既成のあらゆる政党が自民党の安保=戦争政策に屈服している。戦前の大政翼賛会と全く同じ状況だ。だから野党勢力は口先ばかりの「裏金批判」しかできないのだ。

 国会の「駆け引き」「数合わせ」では、もはや何も変わらない。選挙のさなか、一人の男性が自民党本部に火炎瓶を投てき、首相官邸に車で突入するという事件が発生した。与野党は口をそろえて「民主主義の破壊」などと非難したが、ネット・SNS は「これくらいの事は起きて当然」「当たり前の怒り」というコメントで埋め尽くされた。民衆の怒りは「選挙の一票」に押し込められないほどに燃え広がっている。このことは戦後3番目の低さ(53.85%)となった低投票率にも示されている。

 本当の闘いはこれからだ。<戦争を止め、社会を変える>労働者民衆自身の力、組織と運動が今こそ必要だ。それを作り出す場こそ、この全国労働者総決起集会である。本日の大デモで新たな闘いを開始しよう!


石破新政権との激闘

 全学連は9月、第85 回定期大会を開催し、矢嶋尋委員長(学習院大)をはじめとする新たな執行体制を確立した。赤嶺前委員長を先頭とした「反戦闘争・実力闘争を闘う全学連」を全面的に引き継ぐ新体制だ。

 ときあたかも、前首相・岸田が辞任し、「アジア版NATO」「核共有」「デモはテロ」「徴兵拒否は死刑」と主張する石破が新首相として登場した。この戦争突撃内閣に対し、全学連は「全国300万学生の内乱的総決起を」(矢嶋委員長就任あいさつ)の号令の下、ただちに闘いを開始した。9・22 横須賀闘争では、8・6ヒロシマで全学連運動に合流した新たな学生も体を張って機動隊に立ち向かい、米軍基地ゲートに怒りをたたきつけた。

 とりわけ10・7蜂起1ヵ年のパレスチナ連帯闘争は、新たな全学連の戦闘性をいかんなく発揮する闘いとなった。東京では、機動隊に突撃するイスラエル大使館抗議行動と800 人の新宿デモが闘われた。この闘いは一つに、ガザ虐殺・中東侵略の下手人である米帝=イスラエルと一貫してこれを支える日帝を徹底弾劾する実力闘争として、いま一つに首都・東京で石破新政権を揺るがす大反戦デモとして勝ちとられた。体制内勢力は「ハマスのテロは国際法違反」(日本共産党・田村委員長)などと言い放ってパレスチナ民族解放闘争の敵対者に転落している。一方、全米の学生決起をはじめ、青年・学生のパレスチナ連帯闘争はますます高揚している。このなかで、武装蜂起からちょうど一ヵ年のその日に<10・7蜂起を支持し、虐殺に加担する自国政府を倒そう>と訴える学生の隊列を登場させた意義は巨大だ。

白ヘル部隊がイスラエル大使館に迫る(10月7日)

 10・7闘争は全国統一闘争として闘われ、全学連は各地でキャンパス集会を開催するなどその先頭に立った。京都大学では、10・7集会を前にした9月26 日、集会を最前線で準備していた亀井陽慧さん(全学連副委員長)ら5名の学生に停学処分が下された。イスラエル・テルアビブ大学と「学術交流協定」を結び、極右シオニストの中山泰秀(自民党・今回選挙で落選)を学内に招き入れて「テロとの闘いと日本の使命」なる講演会を行わせた京大当局の虐殺加担はいよいよ鮮明だ。京大生はただちに反撃を開始し、10 月7日には処分当該の2学生がキャンパスに入構して堂々と集会への合流を勝ちとった。広島大でも学長室前を占拠しての抗議行動を闘った。

 こうした闘いに次ぐ闘いの一切を「11 月6,000 結集のうち200人を全学連の部隊が作る」(大会議案)ための組織戦にかけきって数々の感動的な決起を生み出し、本日この集会に多くの新たな学生が合流していることを、大会以降の最大の勝利として確認したい。

被処分者からのアピール

 この1 か月間、京大では反戦運動つぶしの処分に対して猛烈な実力反撃を叩きつけてきました。処分通知直後から仲間と議論し、反戦運動の爆発こそが最大の反撃であり、11 月集会への大結集で決着をつけることを決意。停学処分による構内立ち入り禁止処分を1 か月間で約30 回実力粉砕し、毎日朝から晩まで中国侵略戦争阻止・11.3 結集を訴えぬきました。

 私たち学生・青年の生きる道はこの戦争を止め、帝国主義を打倒する革命の中にしかありません。12 月13 日、京大で全国学生反戦集会を行います。300 万学生の内乱的総決起へ、一直線に突き進め!

全学連副委員長 亀井陽慧(京大・経済)


米日の中国侵略戦争を阻止しよう

 この年末から25 年、米日帝国主義の中国侵略戦争=世界戦争・核戦争を内乱に転化する反戦闘争に総決起しよう。とりわけ、沖縄の軍事要塞化・ミサイル基地化に反対する闘いを全国で巻き起こそう。

 総選挙と前後する10 月23 日~ 11 月1日、日米統合軍事演習「キーン・ソード25」が行われた。中国を「敵国」と名指しして沖縄を中心に日米4万5千人の兵力、航空機370 機と45 隻の大艦隊を動員して行われた大軍事演習は、マスコミが宣伝する中国・ロシアや北朝鮮の「脅威」とは比較にならない戦争挑発だ。陸上自衛隊10 万人を動員した陸自演習も「キーン・ソード」と完全に一体化して行われている。米日の側が圧倒的な軍事力を持って中国への戦争を仕掛けているのだ。

 いま、沖縄―琉球弧では、米海兵隊の再編など米軍の臨戦態勢強化がすさまじい勢いで進められている。今年1月には辺野古新基地建設のための「代執行手続き」と大浦湾側への土砂投入が開始された。宮古島や石垣島への陸自ミサイル部隊の配備も急ピッチで進んでいる。こうしたなかで米軍による基地被害が激発し、6 月25 日には米兵による少女暴行事件を沖縄県警が隠ぺいしたことも明らかになった。「軍隊は住民を守らない」という沖縄戦の血の教訓は、今まさにそこにある現実だ!

 米日の支配階級をここまで激しく中国侵略戦争に駆り立てているのは、アメリカを盟主とする帝国主義の世界支配が政治・経済すべてで完全に行き詰まり、戦争をやる以外に延命できない状態にあることだ。「ラストベルト(さびついた工業地帯)」と称されるアメリカ国内産業の低迷。「失われた30 年」と呼ばれる日本社会の衰退・没落と政治腐敗。米日の帝国主義は、こうした状況からの起死回生をかけて「第二の大国」となった中国との戦争を狙っているのだ。戦争でしか延命できない資本主義を打倒するときは今だ!

 本日の集会は、動労千葉・関西生コン・港合同の闘う3労組が呼びかけ、韓国など各国から闘う労働組合から代表団を招いた国際連帯集会だ。軍事政権と闘う在日ミャンマー人の仲間、入管体制と戦う在日・滞日外国人労働者、留学生の仲間も多数参加している。そして、国策と闘う福島・三里塚・広島・沖縄から、各地で闘う仲間が結集している。ここに集まったデモ・ストライキで闘う民衆の力を爆発させれば、必ず日帝・石破政権を打倒し、戦争を止めることができる。あらためて、本日の集会を<戦争を止め、社会を変える>労働者民衆自身の運動の新たな出発点として勝ちとることを訴える。


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