方針は非常に鮮明だと思います。僕たち学生が団結して大恐慌に立ち向かう、このことを真正面から学生に訴えよう。
第一に、11月7日に必ず1万人集会を実現しよう。ここに、僕らがまず本気になることが核心だと思います。
一つはこの社会への怒り、もしくは菅政権の政策への怒りを自分たちの言葉で真剣に訴えよう。いま、首切りだとか、増税だとか、大学の予算が削減されるとか、そういう問題がある。これが「国家がつぶれたらどうするんだ」という話になっている。しかしそもそもこんな議論そのものがおかしい。なんでこうなったのかっていう議論がまったくされていない。なんで国家がこんなに破産したのか、誰の責任なのか、この赤字つくったのは一体誰なのか。こうした論議がまったくされてないじゃないか。赤字は自民党がめちゃめちゃにつくったじゃない。自分が選挙通るために、自分の地元に新幹線とか引いてさ、めちゃめちゃに財政使ってボロ儲けやってきたでしょ。こんなことやってきた奴が最後責任とれなくなってバンバン辞めてさ、今もう自民党は解体状況。責任もとってない。銀行をバンバン救済してさ、銀行はこの何年も1円も税金払ってないんだよ。そんな奴らに何千万、何億って投資したあげくに、いま大増税だって。銀行の奴らは何してたんですか。金が金を生むような金融工学だ何だって、バブルつくったあげくに全部破産、それで今大恐慌になっているわけじゃないか。それで大失業。一体、こういう財政破綻が誰のせいで行われたのかを、我々はもう一回はっきりさせるべきですよ。この議論も何もされずにね、「国家がギリシャのようになったらどうするんだ」って、こんなこと言われたって納得できるかっていうことだと思うんだよね。何が927億円の削減だ、ふざけんなってね。我々は率直にいま行われている現実に対して、自分の思いを、自分の言葉を、学生に投げかけて、11月集会に向かって組織化を開始したいと思っています。
二つは、11月集会は労働者の集会だということと、もう一つ踏み込んで国鉄集会だということをはっきりさせたい。僕たち学生も一緒になって国鉄闘争を勝利させていこうと訴えたい。この国鉄1047名解雇撤回闘争は、1千人以上の労働者が解雇されて、20年以上闘ってきた。この中にどれほどのものがあったのかを、僕ら想像もできないじゃない。本当にすごい人生をこの23年間生きてきている。家族も含めて簡単なことじゃなかったと思うよね。だけど、そういう彼らの闘いが、本当に日本の労働運動全部を必死になって支え、学生の権利をなんとか守る防波堤となって、この新自由主義と必死になって対決してきた。僕らは23年間闘ってきてくれた国鉄労働者と一緒になって勝利させるときなんだ、新自由主義に断を下すときなんだということをはっきりさせて、国鉄集会として11月集会をもう一つ位置づけていく、そういう闘いをやろう。
三つに、簡単じゃないということの中にドラマがあるっていうことだよね。1万人集めるってことは、1万回ドラマがある。感動するような闘いをやろうってことですよ。1人を獲得するのも大変、そういう1万人が集まったときに、どんなエネルギーが発揮されるのかということを真剣につかんでいかなきゃいけない。
時代認識って一体何なのか、もっと言えば革命情勢、革命の現実性っていったい何なのかと言えば、それは俺たちが本を読んで理屈をこねくり回して、口がうまくなってって、そういうことじゃない。革命の現実性っていうのは、俺たちが闘いの中でうち立ててきた時代認識、もっと言えばこの社会を変革することは可能なんだっていうことをもって、人の心が動いて初めて革命情勢なんだよね。つまり、我々が獲得できる、革命とか、変革とか、この時代が来たんだっていうことに、人間が獲得されて動くっていうことに時代認識の核心があるんだよね。だから、時代認識は、実践の中からうち立てなければならないし、うち立てた実践がもう一回人間に対して検証されなきゃいけない、こういう関係の中で時代認識がある。だから逆に言うと、我々がうち立ててきた時代認識で、1万人の心が動くってことが、一体どれだけの心を動かすかということだ。だからいま、「この時代の中で本当に怒りがあふれている」と言っているだけでもしょうがなくて、本当に怒りの塊になった1万人が東京に登場するっていうことが一番大事なんだ。これが革命情勢そのものを我々が表現する最大の手段なんだということをはっきりさせる。僕らはこの11月1万で絶対に日本の労働運動、学生運動を変えるんだ、そういうことをもう一回はっきりさせていきたい。1万回のドラマを巻き起こして、我々は1万人集会を実現するということです。
第二に、法大闘争です。僕はあらためて本全学連大会がうち立てたことは、全学連は文化連盟とどこまでも義理・人情でともに闘うっていうことだと思う。これは非常に重要なこと。その最大の行動方針は、全国1万筆の署名でこの処分を絶対に撤回させることだと思います。まず、この処分許せないっていう怒りと誇りで、1万筆の署名を集めていくことが非常に大事なことだ。この1万筆の署名の中で1万人の法大闘争をやるような人格をつくっていく、もっと言えば1万人の集会を法大でやる。そういう可能性をもって、我々は法大闘争を勝利させる署名として、1万筆署名運動をやる。この時代の中で法大闘争に共鳴して、一緒に行動する仲間をつくるために1万筆署名を集めて、本当に法大闘争を勝利させていこうということがもう一つの核心なんじゃないかと考えています。
最後に言いたいことは、組織拡大、学生自治会建設の核心問題として、指導部をつくることです。怒りはある。組織拡大の条件はあるんだよ。でも組織をつくったときに、本当にその人たちを団結させるような力が一人ひとりの中にあるかどうか。つまり指導部の力に応じて組織は増える。だけど組織化の中でしか指導部はできない。そういう関係の中で自治会建設が進んでいく。つまり、我々一人ひとりが本当に学生を団結させていくということに必死になって指導部になっていかなきゃいけない。俺たちの力に応じて組織ができていく。だから一言で言って、オルグにつぐオルグだと思っています。学生にどんどん話しかけて、学生とどんどん討論して、生き方をかけて時代認識を論議して、本当に1人の学生、2人の学生との団結をつくっていけるかどうかということの中に、我々が指導部になっていくことの核心があると思う。
マルクス主義って義理・人情のことでしょ。さっき学歴の話なんかも出た。僕らは別に学歴を誇りにするわけじゃないけど、学生の誇りはあると思ってるんだよね。学生が何を考えているかってことが次の社会の思想的核心じゃないか。社会のあり方そのものを決めていく存在としてあるんだ、俺たちの態度や行動で未来が決まるんだ、そういう形で俺たちは学生としての誇りを取り戻してきたとと思うんですよ。
何が言いたいかっていうと、この社会のあらゆるものが資本家によって位置づけられるか、もしくは労働者・学生によって位置づけられるかで、支配の手段にもなれば解放の手段にもなる。教育なんてそうじゃない。教育なんて本当は豊かなものだと思うよ。解放のために必要なものだと思うよ。だけど、資本家が位置づけることもまたできる。競争させる、分断させるためにも位置づけるわけじゃないか。だから、教育一般を我々は守ろうとしているんじゃなくて、そこに路線が必要になってくる。教育や大学の主導権をどちらが握るかという闘いは路線的対決になる。労働組合だってそうだよ。労働者が団結するための組織が、支配階級の支配の道具になっちゃう。こんなの位置づけ方次第。労働者階級がどう位置づけるのか、資本家が位置づけているものを。こういう関係の中で路線が生み出されてくる。
その場合に、我々が何よりも人間っていうものをどう位置づけるのかという問題になる。敵は商品だと思っている、モノだと思っている。だけどそういう関係の中で、商品だモノだと毎日言われ続けている人間と向き合って、いろんなものを持っている、怒りも持ってれば批判も持っている、差別意識も持っているでしょう。みんないろんなものを、弱点も持ってれば強いとこも持っている。いいとこもあれば、悪いとこもあるかもしれないよ。だけど、そういう一人ひとりを僕らがどう位置づけるのかっていうことが問題になる。僕らはそういう意味では、そういう一人ひとりのいいところを見つけ出して引き出していくことの中に、その人間を愛していくということがあるわけじゃないか。悪いとこ探してたら、そんなの愛せないよ。マルクス主義ってのはそういうことなんですよ。人間をどう位置づけるのか。こいつは革命の主体だ、最後は革命に立ち上がっていくんだ、そういうふうに、マルクス主義は人間を位置づけて、変革の主体として位置づけて、それで義理・人情が生まれてくる、愛していく。だから、我々全学連は、もっと魅力あふれる組織になんなきゃいけない。オルグの中で、人間をどう位置づけていくかっていうことが徹底的に自分の中で問われていく中で、本当に魅力あふれる、義理・人情の組織になっていかなきゃいけない。
本当にいろんな問題意識が出されたよね。新しい人、一人ひとりが言っていることがまた豊富で、感動するじゃない。そういう問題意識がいっぱい出されてくる中で、我々がどういう立場をとるかじゃないですか。なんか意見違うとかそういう立場を我々はとるわけではない。こういう問題意識が大学の中からあふれ出てきてるけど、このいまの新自由主義大学っていう大学が、学生を過去に縛り付けようとするあまり、この問題意識を一つも拾えない。みんなゼミでも話も聞いてもらえない。自分の問題意識を受け止められもしない、大学では。これが学問なのかってことになってるわけじゃないですか。何でかって、俺たちの問題意識が未来に向かっているからじゃないですか。資本主義が終わりだっていう中で、戦争許せないとか、大失業なんて許せないとかいう形でラジカルな問題意識が登場して、これを大学が一つも受け止めない関係の中で、この問題意識を本当に収斂していくような未来の組織が必要になる。そういう内容でいま学生自治会建設を訴えてるわけじゃないですか。だから、一人ひとりが持っている意見だとか、反応をオルグしてるうちらがどう見るのか。この人違うこと言ってるなとかそういうことじゃなくて、もっとラジカルな中からその人の意見が出てきてるんだととらえる。いいとこを引き出し、もっとその人に惚れ込み、そうやって義理・人情で団結をつくっていくこと、それがマルクス主義だと思うんだよね。それが人間のラジカルさだし、マルクス主義のラジカルさだと僕は思ってるんですよ。そういう意味で、もっと学生の意識の中に飛び込んでいって、もっともっと学生の思っていることをラジカルにつかむ、戦闘性を引き出し団結させて、我々は組織をつくっていくんだ、そういう指導部に我々がなっていくんだ。
もちろんその人たちの意見をただ聞いてるだけじゃなくて、オルグをして、獲得をして、11月集会に行かなきゃいけない。これがもう一つの課題としてある。そうだね、みんないろんな意見あるねって言って、11月集会誰も来ないっていうことはそれはそれで全然ダメ。だから、組織をつくっていくためには我々が指導部になっていかなきゃいけない。組織化の中から僕らが指導部になって、魅力あふれる組織になって、そして組織を拡大していく。こういう関係のもとで、我々は11月1万を絶対にかちとっていきたいと考えています。
ここに集まったみんなで、力を合わせて、悩んだときも本当にみんなで一つになって闘い抜いて、11月集会まで、明日から、いや今日から駆け抜けていきたいと考えています。ぜひみなさんがんばりましょう。