広島大学では4月11日に京大同学会安田委員長による「京大タテカン戦争1周年」講演会、24日には池内了名古屋大名誉教授を招いての「大学と軍事研究」講演会、この2つの企画を行いました。
これらは、広大当局による自治会潰しと対決する中でうちぬいた企画です。入学式等で新入生に対し広大当局が「自治会は大学と関係ない団体」なる虚偽と悪宣伝をふりまくところからはじまり、大学職員によって掲示板にはりだした企画ビラが勝手にはがされ、昼休みのビラまきも「お前は大学にいらない」などと大声で恫喝しながら妨害される、かつてない弾圧が行われました。こうした弾圧にも関わらず、企画を担う仲間たちは団結をより強化し、企画への新入生の参加を勝ち取りました。自治会が上のような悪宣伝をされていることも知っての参加です。
11日と24日の講演会はいずれも「大学はいかにあるべきか」真正面から考える重厚かつ意欲的なものとなりました。
11日の講演会で安田くんは、京大タテカン規制の背景として、大学が会社経営の論理に転換し、学生を商品化する立場に立っていることを喝破。タテカン規制や自治寮破壊にみられる締め付け強化は支配が崩壊した弱さの表れだから、全国学生の団結で大学支配を打ち崩そうと訴えました。
24日の池内了先生による講演会は、ウェーバーやトルストイなどを縦横無尽に引用しながら、教養やヒューマニズム(人間愛)を大学で学ぶべきこととして訴え、それと相反して、大学改革のなか大学予算が削減され、人間を殺すための軍事研究に向かっていく大学政策を痛烈に批判する内容でした。
これらの講演をうけ、新入生たちは「現在の憲法の状況をどう考えるか」「どうやって仲間が少ない現状を変えていくのか」など、講演内容にとどまらず、現実を変える能動的な立場で質問していました。