◆ 宜野湾高等学校1年生の喜屋武雅さん
なぜ日本に米軍基地は必要なんでしょうか。戦争になったとき守ってくれるからと言います。ではなぜ沖縄にだけこんなに基地が集中し続けているのでしょうか。その理由は今の私にはまだわかりません。
2004年、普天間基地のヘリコプターが私たちの町、ここ宜野湾市に墜落しました。墜落現場の近くには私の家はもちろん、友だちの家もありました。負傷者は出ませんでしたが、墜落した場所によっては、民間人が事故に巻き込まれていた可能性は大きいと思います。そして、あの事故が、人為的ミスなのか、機材の不具合なのか、正確な説明は、今もなされていません。
深刻な間違いを犯してしまった場合、原因を深く追及し、反省して、同じことをしないようにするでしょう。では米軍はあの事故で何を学び何を反省したのでしょうか。オスプレイはこれまでに7回も墜落事故を起こしており、エンジントラブルの懸念もあります。米軍はオスプレイを普天間基地に配備しようとしています。もし米軍が日本の有事の際に守ってくれるとしても、平和な日常で私たちに危険が及ぶのであるなら、なんの価値もありません。
今だからこそ、米軍と日本政府は、あのヘリコプター墜落事故とこれまでにオスプレイが起こしたさまざまな事故を踏まえて、同じ過ちをくり返さないよう省みてほしいと思います。もしオスプレイが民間人を巻き込む事故を起こしたら、「すみませんでした。次から気をつけます」というのでしょうか。事故が起きてからでは遅いのです。今、この瞬間に考えてみてほしいのです。いつ墜落するかもわからないオスプレイが私たちの上空を飛ぶ。その状態が、私たちには大きなストレスとなるでしょう。
私はまだ、社会的に責任のある立場ではありません。しかし、これだけは聞いてほしい。オスプレイを宜野湾市に持ち込まないでください。
◆ 沖縄国際大学3年生の仲松隆志さん
みなさん、こんにちは。暑いですね。水分とってくださいね。それではお話させていただきます。
かつて米国は、祖国復帰のために闘い続ける沖縄県民の強い思いと団結力を見て、沖縄の日本返還を決めたといいます。しかし、今の沖縄県民は、かつての大先輩たちのように一致団結することができていません。みなさんの中にもいるのではないでしょうか。基地がない方がいいが、実際になくなってしまうと、生活に困る身内がいるという方が。実は私もその一人です。親戚や友人の中には、基地内で働いている者がいます。基地の存在に恐怖したり困ったりしている人がいる一方で、基地で働き生活が成り立っている人がいる。それもまた事実なのです。理想と現実の中で、何が正しいのかわからない私のような沖縄県民は、大勢いると思います。それは、敵か味方だとか、好きか嫌いかなどという話ではなく、大切な人と平和な土地で過ごしたいという気持ちと大切な人の生活が奪えないという現実なのです。
しかし、このままだと、この宜野湾市の空を危険なヘリが飛び回ります。我々の意思を無視してこの空を飛び回ります。それだけはあってはいけません。そう思い、今日、ここに集まった人の中には、迷いなどないのではないでしょうか。今すぐ基地がなくなると困る人はいても、オスプレイが配備されないと生活ができない人はいません。住宅街の上空を危険なヘリが飛ばなければ生活ができなくなる人はいません。みなさんも同じ思いではないでしょうか。これこそが団結なのです。
我々は一つになって闘おうとしています。ここにオスプレイはいらない。この空にオスプレイは似合わない。これ以上、地元を危険にさらすわけにはいきません。基地以外のどこに落ちても住民の被害は免れないのです。落ちてからでは遅いのです。守りましょう、この宜野湾市を。守りましょう、一つになって。
※ 宜野湾市民大会の映像はyoutubeにもアップされているみたいです。http://www.youtube.com/watch?v=A5mjZnB2tLM