全学連大会襲撃事件に対する不起訴処分を弾劾する

2019年4月3日
全日本学生自治会総連合(高原恭平委員長)

 2019年3月20日、東京地方検察庁・水庫一浩は、2016年9月の全学連大会襲撃事件に対する私たちの刑事告訴を「不起訴」処分としました。白昼堂々行われた権力犯罪を司法が容認したということであり、絶対に許されることではありません。徹底して弾劾し、追及します。

 2016年9月1~2日、東京都内で開催された全学連第77回定期全国大会の会場前で、参加者の学生に対し、警視庁公安部の私服警察官ら数十人が襲いかかり、帽子や衣服などをはぎ取る、胸倉をつかんで殴る、地面に引き倒す、首を締めるなどの文字通り襲撃が行われました。私たちは「特別公務員暴行陵虐」(刑法第195条1項)等で警視庁公安部を刑事告訴し、また、国家賠償請求訴訟をもってこの件を追及、権力犯罪を追及してこのようなことを二度と繰り返させぬよう裁判での闘争に取り組んできました。
 16年11月29日に告訴を提起し、検察庁が受け取ってから約2年半、検察庁の動きは最初から不可解でした。「書類を受け取ったが手続き上の『受理』ではない」と述べ、そのまま2年以上も放置。たった1件の明白な事件にこんなに時間がかかるわけはなく、明らかに警視庁公安部と結託し、身内の恥を裁きたくないがために意図的に審理を怠ったとしか考えられません。そして、突然に「不起訴」処分のみが通達されたのです。いつ受理したのかも、刑事番号すらも、届いた書類から私たちは知らされました。不当といわざるをえません。
 民事で進行してきた国家賠償請求訴訟では、被告である東京都・警視庁公安部は、一方では「職務質問・視察活動の一環」だと主張し、完全に開き直っています。他方では、警視庁自ら現場を撮影した動画・画像データを所持していることを認めながら、それを「法廷に提出しない」と不誠実な態度をとっています。これには裁判所も黙っていられず、2月23日、証拠保全手続きのために警視庁に証拠の提出を求めました。しかし、警視庁は裁判所からの提出要請に対してもなおデータの提出を拒否。徹底して自らが撮影した客観証拠の提出を拒み、逃げ回っているのです。
 この刑事告訴による裁判闘争は、いよいよ第二ラウンドに入ります。「特別公務員暴行凌虐」などの罪は公務員職権乱用罪の類型にあたり、その性質上、同じ国家権力の一部をなす検察が不当に審理を行わない場合を想定して、「準起訴」という特別な手続きが用意されています。決してハードルの低い手続きではなく、これまでの明らかに意図的な検察の職務怠慢をみるに頑強な抵抗が予想されるところです。権力犯罪を裁くため、全学連は弁護士はじめ多くの方の力を借りつついっそう力を入れて取り組む決意です。

 2016年9月に警視庁公安部が起こしたこの事件は、17年6月に成立した共謀罪が国会で論議され、焦点となるなかで発生しました。安倍政権の下で急ピッチで改憲スケジュールが進み、軍事費が拡大し続けている現状をみるに、私たちは、全学連大会襲撃事件は再びの戦争国家化を狙う戦争政治の不可欠な一環であり、警視庁公安部の「特別高等警察(特高)」への回帰を見すえた治安強化政策として為されたと考えます。
 この裁判に勝利し、警視庁公安部の横暴を阻止することは、戦争の時代を押しとどめるために大きな意味を持ちます。実際、この告訴以降、警視庁公安部は集会会場前の「視察活動」で行っていたビデオ撮影を止めています。17年・18年の全学連大会では、警視庁は裁判所で「正当な職務の一環」だと主張していたわりには、以前と同様の「視察活動」に徹していました。基幹統計すら改ざんされる日本国家の現状を鑑みれば、このような「小さな変化」は決して小さなものではないと考えます。
 全学連は、必ず警視庁公安部の権力犯罪を断罪します。この闘いもテコに、商業化され独占大資本の食い物となっている大学を社会全体の側に取り戻すべく、学生運動の発展目指して闘います。全学連へのさらなる支援・連帯を訴えます。共に闘いましょう。

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