獄中の学生からのメッセージ②

京都大学同学会書記長 阿津良典くん

 階級社会の廃絶を願うみなさんの参考のためにも、僕からは最近の生活状況をお知らせします。

 第一に、同じことの繰り返しでとても暇です。この独房の中では、一日に30分しか立ったり動いたりすることが許されず、あとは壁の方を向いて一日中座っていないといけません。自由に筋トレも体操もできず、日が出て沈むまで座り続けるわけです。急に悟りをひらく人が現れてもおかしくはありません。7時に起こされ、夜9時に強制的に就寝させられるまで、考えついたアイデアを行動に移せず、知りたいことがあっても資料を手に取ることもできません。

 第二に、生活環境が非常に劣悪です。独房は風の無い屋外と同じです。冬の京都で毎日キャンプをしているようなものです。畳2畳程度の小部屋は窓を開けても閉めても寒いです。座っているすぐ隣1メートルには剥き出しの便器が設置されています。

 第三に、不自由です。秋には風呂・シャワーは火曜日と金曜日だけ。15分しかお湯を使えません。毎日風呂上りにはパックをすることを楽しみにし、逮捕時には化粧水3種類、乳液2本、パック2つ、美容液1本をリュックサックに入れて持ち歩いていた僕としては本当に許せない! 肌にはニベアクリームしかつけられず、サプリメントもプロテインも摂取できません。
 食事は学校給食の縮小版です。なぜかいつもドロドロですが、味は悪くありません。が、椎茸がやたらと入っています。クリームシチューに大量の椎茸が入っていたときは社会変革の必要性を強く感じました。配食後10分もしない内にもう容器回収があり、これに遅れると注意されます。台ふきんは一日の使用量が決まっており、トイレの横には「節水」という張り紙。30分おきに監視があり、それは夜9時の就寝後も同様です。
 僕が楽しみにしているのは小説を読むことです。週に3回だけ小説を保管書庫から選んで読むことができます。他の時間は差し入れてもらった本を読んでいます。拘置所は哲学には適した環境でしょう。僕は数字の「2」が実はとても美しいことを発見し、興奮しました。

 最後に、監獄生活が始まって気がついたことを紹介します。それは、THERMOSの魔法瓶(お湯の配給時に使う)が非常に優秀だということです。
 拘置所の職員や看守にやる気や向上心はほとんどありません。そして、これほどまでに多大な労力と税金を使い、僕からいろいろなものを奪っている国家システムは、人間を更生させる要素を一切持っていません。それは、リピーターを再生産しまくっている拘置施設の状況を見れば一目瞭然です(8割くらいがリピーターです)。捕まえて監禁し、精進生活を強制したところで、問題は外の社会にあるのですから、犯罪を繰り返しておしまいだということです。

 人類社会の発展にもはや合っていない法体系と、それを無理に守らせようとする警察。警察や司法から受ける弾圧のリスクをビジネスにする暴力の代行人やドラッグのディーラー。他方で、拘置所で会う人は気さくな人や純粋な人が多いように感じます。そしてみな外の世界に存在する不幸や暴力を信じています。
 社会を変えましょう。

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